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今春大卒者3万3千人、求職者の1割弱が就職できない国   

 今春卒業した大学生の就職率は91.1%で、統計を取り始めた1997年以降で最低だった。
文科省と厚労省が本日発表した。しかも、東日本大震災で被害の大きかった東北地方の大学は、調査対象に含まれておらず、実態はさらに低い可能性がある。

 前年より0.7ポイント悪化し、「就職氷河期」と呼ばれた2000年春と並んだ。
不況に加え、震災後に企業が新規採用を絞り込んだことも影響したと見られる。

文科省の推計によると、今春の大学卒業生は約55万5千人。37万人が就職を希望したが、
うち3万3千人が就職できなかったと推計している。つまり、9%もの若者が職にあぶれてしまったことになる。

 卒業してそのままハローワークに通うということか。だから、「新卒」の肩書を選び、留年するいびつな学生も多く出現してきた。こんな具合だから、「就活」の早期化・長期化がまかり通る「負のスパイラル」に陥ってくる。

 JGAPが推奨するギャップイヤーのモデルは、縦糸の修学はきちんと押さえ、横糸として就業・社会体験(インターン・ボランティア・国内外留学)を組み込み、社会人の完成形に近く若者を育成することである。横糸の期間は、「就活」期間を半年でも1年でも短縮すれば、4年間の中で十分捻出できるとの主張である。

 何より、先行きが見えない中、社会不安による自殺(昨年は前年比倍増の46名)や事件の増加を危惧してしまう。

 若者の修学や就業・社会体験の環境整備は、大人の社会、すなわち大学・企業・行政・市民の責任だと強く思う。

by krisyoyogi | 2011-05-24 16:33

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