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敢えて、例の「予備校生」に対して冷静な対応を!   

 まず、カンニングそのものを犯罪とする法律はない。誰が何の目的かはわからなかった時点までは、過激な報道があってもいたし方ないかもしれない。しかし、昨日の昼には「受験した予備校生」とわかったはずであり、そこからなぜ出身都市、わかってしまう出身高校、所属していた運動部、通っていた塾、父親のことをご丁寧に暴露しなければならないのか?さらに悪質なのはテレビの情報番組であり、祖父にコメントを取っていたが、全く持っておかしく、人権問題と感じる。事件の本質と全く関係ないではないか。個人的には、そういうお気軽な情報漏えいこそが社会の病根であり、犯罪に近いのはそちらの行為だと思う。

 袋叩きはやめ、青年をこれからどう立ち直せるかの視点こそが議論されるべきだし、そもそも大学の入学試験の管理体制の不備の反省と、受験生への混乱のお詫びが聞こえてこない。予見できていたリスクだ。普通の私立大学なら、あれほど多くの人を敵に回すような強弁はできなかったはずだ。大学は被害者としての側面はあるが、普通の企業ならまず顧客(この場合、受験生)とそのまわりのステークホルダーに誠意をもって自ら引き起こしてしまった混乱を謝罪し、今後の対応の指針を示すものだ。何より、カンニングを教室で見つけていれば、これほどのばかげた騒ぎにはならなかったのだから・・・。

by krisyoyogi | 2011-03-04 15:43

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